《 調査診断における現地調査に伴う鉄骨部耐火被覆アスベストの部分除去作業 》ついて
建物構造体が鉄骨造で耐火仕様の場合、柱や梁等が耐火被覆されている。
比較的新しく建てられた建物であれば、耐火被覆内にアスベストは使用されていないが、
既存建物において建てられた年代によってはアスベストが使用されている。
上記のような建物の調査診断の場合、鉄骨部現地調査において鉄骨面のアスベストが
含有されている耐火被覆を部分的に取り除かなければ、目視調査や計測等が出来ないため
このアスベストの部分除去を行いながら調査も行うこととなり、
時間的・周囲環境的・費用的など非常に支障を来すこととなる。
まず、耐火被覆内にアスベストが含有されていることを確認し、これら鉄骨部耐火被覆アスベストの
部分除去作業を行ってでも、その建物の調査診断を行うべきかどうか、
つまりその建物にとって重要な調査診断かどうかを決定すること。
目的は、建物の調査診断であることを認識することが重要。
劣化調査・構造調査・構造耐力調査・劣化診断・耐震診断は、建物の調査診断としては重要。
事前にアスベスト調査を行い、
アスベストの施工範囲・劣化度合い・アスベスト含有量・現在のアスベスト気中濃度等を確認すること。
次に、時間的・周囲環境的・費用的などをどのように対処して行くかである。
出来るだけ除去作業と調査時間を短縮するため、
連続して違う場所へ移動し除去と調査作業が可能な方法が必要。
周囲環境影響の程度を確認するため、アスベスト気中濃度測定と分析は必要。
この鉄骨部アスベスト部分除去作業は、建物解体時に行うアスベスト除去工事のように
建物にある全ての耐火被覆アスベストを除去する訳ではないこと。
よって、調査箇所数量にもよるが、建物全体のアスベスト面積の数%未満程度と考えられること。
実際にアスベストが存在するので、作業者及び調査者は、防護具一式の着用が必要なこと。
廃棄物はアスベストが付着してるので、特管運搬と特管廃棄処理が必要。
除去範囲及び作業量から見て除去中に飛散するアスベストは、狭い範囲と考えられること。
現地調査が必要な鉄骨部位は一般に天井内にあるため、より隔離された場所内おける作業となること。
これらより、実際の作業や調査が可能であれば鉄骨部アスベスト部分除去作業の区画は、
出来る限り狭くしてよいと考えること。
設備機器としては、負圧集塵器と真空掃除機は必要。
鉄骨部耐火被覆を取り除いた部分を再度耐火仕様とするため、
その除去部分の耐火被覆代替え材(ノンアスベスト材)の施工が必要。
なお、法的にその建物の構造体が耐火仕様を要求されていない場合には、この施工は不要。
上記の内容を検討・考察した上で実際にそれらの対応を行い、学校校舎の耐震診断を実施した。
その実施結果より一般の除去工事方法から比べて見ると、
一般除去工事方法より、早く作業を進められ工程時間が短縮して終わらせることが可能。
アスベスト飛散による周囲環境影響が、アスベスト気中濃度測定実施とその分析結果により明確。
また、アスベスト気中濃度測定及び分析の実施数が一般除去工事方法より減少。
一般除去工事方法で鉄骨部アスベスト部分除去を行うより、全費用額が30%程度低減。
さらに、労働基準監督署への事前打合せを行ったことにより、
労働基準監督署への届け出が不要となった。
労働基準監督署及び支庁 要領内容確認済み
【 調査診断における現地調査に伴う鉄骨仕口部耐火被覆(アスベスト含有)部分除去作業要領 】
2006.07 株式会社 ウイコム 仕様
※ なお、 《 調査診断における現地調査に伴う鉄骨部耐火被覆アスベストの部分除去作業 》 に
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